慰謝料


140023慰謝料とは精神的損害に対する金銭賠償のことです。

交通事故等による人身障害事故の慰謝料には、①死亡慰謝料、②傷害慰謝料、③後遺障害慰謝料が認められます。
以下、それぞれご説明いたします。

 

死亡慰謝料
傷害慰謝料
後遺障害慰謝料

 

①死亡慰謝料

裁判基準による死亡慰謝料の具体的な金額の目安は下表のとおりです。

類型 慰謝料の額
一家の支柱 2800万円
母親、配偶者 2400万円
その他 2000万円~2200万円

「一家の支柱」とは、被害者世帯が、主として被害者の収入によって生計を維持している場合です。
「その他」とは、独身の男女、子供、幼児等です

上記の金額は、あくまで目安であり、扶養家族の数や加害者側の加害行為の態様などによって、金額は増減することがあります。

例えば、増額事由としては、加害者の飲酒運転及び高速道路の逆走など加害行為の態様が悪質である場合や、事故後の救護・報告義務違反、不合理な弁解を繰り返すなどの不誠実な対応をしている場合に慰謝料の増額を認めた裁判例があります。

こういった増額事由は、傷害慰謝料や後遺症慰謝料でも同様のことがいえます。

○交通事故により胎児を死産した場合

交通事故により胎児を死産した場合、「死亡」とはされず、母体の傷害についての増額斟酌事由として扱われています。

 

②傷害慰謝料

実務においては、傷害慰謝料は、原則として入院・通院期間を基礎として算定されます。

原則として「表1」を基礎として算定されます。

むち打ちで他覚症状(患者以外の人が客観的にとらえることのできる症状)がない場合には「表2」に基づいて算定します。

表の見方
(例1)他覚症状があり、通院5カ月の場合
⇒表1の「通院」の「5月」の金額となり、105万円となります。
(例2)他覚症状があり、入院3カ月、通院5か月の場合
⇒表1の「入院」の「3月」と「通院」の「5月」の交差する金額となり、204万円となります。

(表1)

(単位:万円)
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(表2)

(単位:万円)
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※算定上の注意点
・入院・通院期間は、実際に入院・通院していた期間のことです。
もっとも、通院期間が長期にわたり、かつ、不規則である場合は実通院日数の3.5倍程度が慰謝料算定のための通院期間の目安とされます。
・傷害の部位・程度によっては、「表1」の金額の20~30%程度増額されることがあります。
また、生死が危ぶまれる状態の継続、麻酔なしの手術等の極度の苦痛、手術の繰り返し等の場合にも、増額されることがあります。

 

③後遺症慰謝料

後遺症とは、傷害が治った後も、残ってしまう機能障害や神経症状などのことです。
裁判基準における後遺症慰謝料は、下表が目安となって算定されています。

第1級 第2級 第3級 第4級 第5級 第6級 第7級
2800万円 2370万円 1990万円 1670万円 1400万円 1180万円 1000万円
第8級 第9級 第10級 第11級 第12級 第13級 第14級
830万円 690万円 550万円 420万円 290万円 180万円 110万円

このように、後遺症慰謝料の算定には、自賠法施行令の等級の認定結果が重要な指標となります。

もっとも、この表は、あくまで目安であり、個別具体的な事情によって表とは異なる金額が認定されることもあります。

また、等級に該当しなかった場合であっても、後遺症慰謝料が認められるケースもあります。

等級に該当する視力障害なかった場合でも、後遺症慰謝料として70万円を認めた裁判例があります(東京地判平13.4.11)。

近親者の慰謝料

被害者に重度の後遺症が残った場合には、被害者の近親者にも慰謝料請求権が認められます。

例えば、頚椎損傷による四肢麻痺等で第1級3号とされたアルバイト男性については、本人に2800万円、両親に各1000万円の後遺症慰謝料が認められています(東京地八王子士支判平14.6.14)。

 

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