裁判により夫婦で200万円以上の補償を得た妻Oさん(50代兼業主婦)の事例


ご相談者Oさん (福岡市東区)
受傷部位
外傷性頸部症候群、腰部挫傷、左大腿後部挫傷

獲得金額
和解額120万円


損害項目 保険会社提示額 弁護士介入後
傷害慰謝料 70万円 79万円(裁判基準 赤本別表Ⅱ 5か月)
休業損害 なし 約35万円
その他 なし 約5万円
結果 75万円 和解額120万円

状況

Oさんは、ご主人と自動車でドライブに出かけていた際、渋滞待ちで停止していたところに後続車に追突される事故に遭いました。事故当時、Oさんは助手席に座っていました。

Oさんはこの事故で、外傷性頸部症候群、腰部挫傷、左大腿後部挫傷(太ももの後側)のけがをしました。

Oさんは福岡市内の整形外科で通院を継続し、電気治療や痛み止めの投薬を受けていました。ご主人と同様に、事故から3月ほど経過したところで、相手方保険会社より電話があり、「来月いっぱいをめどに治療費の対応を終了させてもらいたい。」と言われました。

Oさんはこうした保険会社の対応に納得がいかなかったため、ご主人と一緒に弁護士に相談に来られました。(解決事例:裁判により夫婦で200万円以上の補償を得た夫Nさん(50代自営業)の事例

 

弁護士の関わり

依頼を受けた段階では、いまだ治療中の状態であり、Oさん自身も事故当初に比べると症状に改善は見られるものの通院の継続を希望していたため、保険会社に連絡をし、打ち切りの理由を尋ねました。

すると、保険会社は「事故から3か月以上経過したからそろそろ」と特に具体的な理由はない状態で、主治医にOさんの状況につき、医療照会もしていないことがわかりました。

そのため、事故の態様とOさんの残存する症状からすれば打ち切りは不適切であることを伝え、治療を継続しました。

最終的に、Oさんは約6か月で症状が緩和されたため、治療を終了することにしました。その間の治療費は相手方保険会社に支払ってもらいました。そして、その後保険会社と慰謝料、休業損害の点で交渉を行いましたが、保険会社は慰謝料については、「示談なので裁判基準の8割までしか出せない」、休業損害については、「Oさんは兼業主婦であり、仕事の方は休んでいないため、休業損害はない」という回答だったため、Oさんと協議の上、ご主人の件もあわせて訴訟を提起しました。

裁判では、相手方弁護士は、相手方保険会社が打ち切りの声をかけた4か月までの治療以降はOさんにとって効果的な治療とはいえないとして、ご主人の件同様、慰謝料の減額を主張していました。また、休業損害については示談交渉における保険会社の見解と同じく、Oさんが兼業主婦であり、仕事を休んでいない以上、主婦休損は発生していないと主張しました。

これに対し、弁護士は、症状経過(Oさんが整骨院ではなく仕事の合間を縫ってでも整形外科で治療をしていたこと)などからすれば、相手方の主張する4か月の治療を前提とした慰謝料は不当であることを主張し、休業損害については、仕事の方は休んでいないものの、買い物や掃除、洗濯などの日常家事については、事故前と同じようなことができず、食事を一時期外食に頼っていたことなどをあげて説明しました。

裁判から半年ほどで裁判所から奥さんの件とともに和解案が示され、Nさんは通院5か月の治療を前提とした裁判基準での慰謝料と通院全期間30%の喪失率による休業損害に弁護士費用や遅延損害金を加味した120万円で解決に至りました。ご主人は95万円の和解金を受け取り、夫婦で200万円以上の補償を受けることになりました。

 

補足

兼業主婦の場合には、会社における収入と賃金センサスによる女性の平均年収のいずれか高い方で対応するのが通常です。Oさんの場合、賃金センサスの方が高かったため、家事労働の制限を理由とした休業損害を請求することとし、制限の程度を具体的な事実を交えて主張しました。このように、主婦休損については、裁判ではどれだけ具体的な事情を主張、立証できるかで裁判官の心証も変わってくるため、賠償額に影響を与える領域です。

 

 

※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。

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