圧迫骨折による変形障害の後遺症で1000万円の補償を得たFさん(60代主婦)事例


ご相談者Fさん (福岡県遠賀郡)
受傷部位
腰(第1腰椎圧迫骨折)

等級
11級7号

獲得金額
1000万円


損害項目 保険会社提示額 弁護士介入後
休業損害 約90万円 約120万円
傷害慰謝料 約80万円 128万円(通院7.5か月 裁判基準)
後遺障害逸失利益 430万円 約330万円(喪失率14% 平均余命の2分の1)
後遺障害慰謝料 420万円(裁判基準)
結果 600万円 1000万円(約400万円増額)

状況

Fさんは、歩行者として青信号に従って横断歩道を渡っていたところ、路外の駐車場から自動車の流れが止まったうちに公道に進入しようとした自動車に轢かれてしまいました。

この交通事故でFさんは加害者の自動車のボンネットに一度乗りあがり、そこからコンクリート舗装の道路に腰を強く打ちつけてしまいました。Fさんは、すぐに救急車で搬送され、レントゲン検査を受けましたが、このとき骨に異常はありませんでした。

しかしながら、その後、腰の痛みがひどく、思うように動けない日々が続きました。その間、整形外科で理学療法を受け続けていましたが、それでも腰の痛みが全く改善されなかったため、再度レントゲン検査を受けました。この時点で事故から3か月ほど経過していましたが、ここで初めて腰椎のL1の部分を圧迫骨折していることが判明しました。

その後、Fさんは事故から7か月ほど治療を継続しましたが、改善が見られないため症状固定となり、相手方保険会社による後遺障害の事前認定で11級7号の変形障害の認定を受けました。

相手方保険会社からは、後遺障害11級の自賠責保険金額である331万円よりも高い約430万円の提示を受けていましたが、自分の症状に見合った補償が受けられているのか疑問に感じたFさんは弁護士に相談することにしました。

 

弁護士の関わり

弁護士は、依頼を受けてすぐに、相手方保険会社から事前認定で使用したFさんのレントゲン画像を取得し、骨折の内容を確認しました。そして、医師にも意見を伺った上で、等級が妥当なものであるかどうか、すなわち、運動障害や上位の変形障害が認められるようなものかどうかを確認しました。

検証の結果、11級7号の等級認定は妥当という判断に至りましたので、引き続いて保険会社と示談交渉に移りました。

保険会社との大きな争点は、逸失利益でした。すなわち、Fさんには運動障害が残っておらず、変形障害のみであったため、逸失利益は当初の5年間は12級相当の14%、その後の5年間は14級相当の5年間にとどまると保険会社は主張してきました。それでも、Fさんが当初提示されていた600万円よりは150万円ほど増額した750万円という回答だったため、Fさん自身はこれで解決すべきかと迷っておられました。

しかしながら、いくら変形障害しか残存していないとはいえ、14級相当の5%という喪失率は極めて低い数字であり、応じるべきではないと説明し、引き続き粘り強く交渉した方がよいと弁護士の意見を伝えて、交渉を継続しました。

最終的に、訴訟は回避したいというFさんの意向も踏まえつつ、慰謝料は裁判基準満額、逸失利益については、12級相当の14%を平均余命の2分の1まで認めてもらうことで解決しました。750万円からはさらに250万円増額し、1000万円での解決となりました。

 

補足

腰椎の圧迫骨折に関しては、Fさんのように変形障害しか残存しなかった場合、逸失利益が大きな争点となることがほとんどです。つまり、運動障害を伴わない、変形障害のみの場合、労働能力に与える影響は小さい、あるいはほとんどないと争われるのです。この点、裁判では逸失利益が否定された例も少なくありません。したがって、裁判するかどうかは慎重な判断が必要になります。

圧迫骨折については、こちらをご覧ください。

 

 

 

※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。

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