左手の可動域制限で12級を得たMさんが、弁護士に依頼することで賠償金が約4.7倍に増額した事例(20代会社員)


ご相談者Mさん (北九州市小倉北区)
受傷部位
左手根筋断裂、右上腕顆上骨折、左脛骨腓骨骨幹部骨折

等級
併合12級(左手関節の可動域制限(12級6号)、左膝痛(14級9号))

獲得金額
720万円


損害項目 保険会社提示額 弁護士介入後
入院雑費 18万4800円(1日1100円) 9万円(1日1500円)
傷害慰謝料 約210万円 135万円(入院2か月、実通院日数3.5倍(約2か月) 裁判基準)
後遺障害逸失利益 約475万円(257万5000円(事故前年収入)×14%×22年) 約1150万円(466万3500円(賃金センサス)×14%×44年)
後遺障害慰謝料 93万円 290万円(裁判基準)
結果 約150万円(過失相殺40%) 720万円(570万円以上増額)
(過失相殺40%)

状況

Mさんは、深夜に友人と飲酒した後、大通りを横断歩道外から横断していたところ、自動車にはねとばされる交通事故にあいました。

Mさんが横断していた道路が片側2車線の道路であり、自動車も高速で走行していたことから、Mさんは救急車で救急病院に搬送されました。そして、搬送先の病院で左脛骨腓骨骨幹部骨折、右上腕骨骨折、左前腕腱断裂という重傷を負い、入院を余儀なくされました。

そして、骨折した左足と右上腕は固定する手術を、腱が断裂した左手は、腱の縫合手術を事故から間もなく受け、リハビリを継続しました。

入院は2所の病院で合計6か月近くにわたり、退院後は自宅近くの整形外科に定期的に通院しました。そして、交通事故から1年半ほど経過したところで、主治医から症状固定と診断され、保険会社に後遺障害の手続を行ってもらいました。

その結果、左手の可動域制限により12級6号、骨折した左足については膝痛で14級9号の認定を受けました。この後遺障害の結果を踏まえて、Mさんは保険会社から示談案を提案されました。

Mさんが20代と若いこともあり、今後のことが不安になったMさんの両親が弁護士に相談に来られました。

 

弁護士の関わり

Mさんが受けていた示談案を弁護士が検討したところ、過失割合についてはやむを得ないと考えられたものの、賠償額が極めて低い水準にとどまっている状態でした。特に、後遺障害の補償は、慰謝料が 93万円と14級の裁判基準にも及んでおらず、逸失利益についても喪失期間が特に理由もなく22年間となっていることや昇給などによる将来の収入増加を全く反映していない内容でした。

そこで、弁護士はMさんから依頼を受けて保険会社と交渉を開始しました。慰謝料については、12級が認定されている以上、それを前提とした補償が必要であることを主張しました。

また、逸失利益については、Mさんに残った後遺障害が神経障害と違って、腱断裂に伴う可動域制限であり、回復の見込みが立たないため、原則どおり67歳までを喪失期間とすべきであること、Mさんが20代と若く、将来昇給などで事故直前の収入以上になる可能性が十分に見込まれることから賃金センサスを基礎収入にすべきことを主張しました。

数度の交渉の末、保険会社も後遺障害慰謝料は12級の裁判基準である 290万円、逸失利益は、基礎賃金を賃金センサスとし、喪失期間を原則どおり67歳とすることで約1150万円を認めるということで示談が成立しました。その結果、Mさんの賠償額は、720万円となり、当初提示額の4.7倍にまで増加しました。

 

補足

関節の機能障害については、正常な側に対して、損傷を受けた側の関節がどの程度動くかによって、後遺障害の等級が決まっています。

詳しくはこちら「上肢の後遺症」をご覧下さい。

したがって、いかに正確に可動域を計ってもらうかが適切な後遺障害を得るためには重要になります。基本的には、日本整形外科学会にて各関節の可動域の測定方法が定まっており、角度計を用いて測定します。中には目分量で測定するケースもあるようですので、注意が必要です。

また、機能障害の場合には、神経障害と違って、労働能力喪失期間が原則として67歳までと考えられており、12級13号の場合と賠償額に差が出てきます。

 

 

※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。

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