鼻の後遺症


鼻鼻の後遺症については、後遺障害等級表上、鼻の欠損障害が定められていますが、鼻の欠損を伴わない機能障害であっても、その障害の程度に応じて相当の等級が認定されます。

 

(1)鼻の欠損

 

鼻の後遺障害等級グラフ

「鼻の欠損」とは、鼻軟骨部の全部又は大部分の欠損が生じることです。

「機能に著しい障害」とは、嗅覚の脱失又は鼻呼吸が困難であることをいいます。

鼻の一部が欠損している場合でも、外貌醜状として、後遺症が等級認定される可能性があります。
外貌醜状は、第7級~第12級までの幅がありますが、外貌醜状が鼻の欠損以外にもある場合には、合わせて顔全体の外貌醜状を判断することになります。

 

(2)鼻の欠損を伴わない鼻の機能障害

 

鼻の後遺障害等級グラフ

嗅覚の測定に当たっては、T&Tオルファクトメータという基準嗅力検査により判断されます。
この検査で、平均嗅力喪失値の認知域値が5.6以上であれば、嗅覚脱失とされ、2.6~5.5の間であれば、嗅覚減退とされます。

嗅覚脱失に関しては、労働能力に直接影響を与えるものではないとして、労働能力の喪失を否定する裁判例もあります。
しかし、労働能力喪失の有無及び程度は、性別、年齢、減収の有無及び程度、嗅覚脱失・減退による職業への具体的な影響等の事情を総合的に考慮して決せられるとの考えから、等級どおりの労働能力喪失率を認めたものもあれば、等級以上の喪失率を認めたものもあります。

等級以上の喪失率を認めた例としては、料理店経営者で調理師として稼動していた59歳の男性について、嗅覚が素材の良否や完成した料理の風味いかんを見極めるなど、料理人の技術を発揮する上で極めて重要な感覚の一つである評価し、認定された自賠責等級12級(自賠責基準では喪失率14%)よりも高い喪失率20%が認定されています(労働能力喪失期間10年間)。

このように、嗅覚脱失・減退の労働能力喪失は裁判例でも判断が分かれていますから、お悩みの方は、専門家の弁護士に相談されることをお勧めします。

 

 


0120-783-645