CRPS(RSD / 反射性交換神経性ジストロフィー)


CRPSとは

106833CRPSとは、Complex regional pain syndromeの略語で複合性局所疼痛症候群といいます。

交通事故により骨折や捻挫、打撲といった外傷を負ったことで、慢性的な痛みと浮腫、皮膚温の異常といった症状が出ることがあります。

CRPSは2つのタイプに分類されます。一つがRSD(反射性交感神経性ジストロフィー)と呼ばれるもので(TypeⅠ)、もう一つがカウザルギー(TypeⅡ)です。両者の違いは、神経損傷があるかないかで、神経損傷がないものがRSD、神経損傷があるものがカウザルギーと分類されます。

このCRPS、特にRSDの特徴は、軽微な外傷の場合でも症状が出現する場合があるという点です。これは交感神経の異常に基づいて出現する症状という点に由来しています。すなわち、当初の外傷が軽微であっても交感神経の緊張により、神経伝達物質などは多く放出されます。通常であれば一定期間の経過により交感神経は正常に戻るのですが、正常に戻らない場合、交感神経は緊張状態を継続するため、神経伝達物質が不必要に多く分泌されてしまいます。

 

CRPSの症状

交通事故により受傷した部位はもちろん、それ以外の部位にもズキズキとした痛み、灼熱痛が主な症状です。被害者の方は、「ナイフのような鋭いもので刺されたような痛み」があるとおっしゃいます。また、皮膚温や色調の変化や発汗異常も生じます。さらに、骨萎縮や関節拘縮も発生します。カウザルギーの場合は、神経損傷を伴うため感覚低下の症状もあります。

 

CRPSと後遺障害



交通事故により、CRPSを発症した場合には、上記の項目に該当するかが問題となります。場合によっては、局部に神経症状を残すものとして、14級9号の認定がなされるケースもあります。

 

CRPSの後遺障害等級認定のポイント

point

CRPSについては、症状を他覚的に証明することができるかという点が非常に重要になります。まず、RSDについては、①関節拘縮、②骨萎縮、③皮膚の変化(皮膚温の変化、皮膚の萎縮)という慢性的な主要な3つの全ての症状が腱側(異常のない健康な部分)と比べて明らかに認められなければならないとされています。

また、カウザルギーについては、分類の観点から明らかなとおり、神経損傷が認められる必要があります。その上で、疼痛の部位、性状、疼痛発作の頻度、疼痛の強度と持続時間及び日内変動やその他の他覚的所見により、等級認定を行います。その際、疼痛により労務や日常生活にどの程度の支障を来たすかによって上記のうち、どの等級に該当するかを決定しています。

本来、痛み=疼痛というのは、被害者の方にしかわからない、自覚症状が中心の症状であり、それをいかに裏付けられるかというのがCRPSの等級認定を考える上でポイントになってきます。