任意自動車保険から保険金が支払われないのはどういう場合ですか?事故の加害者が飲酒運転だった場合、被害者へ任意自動車保険から保険金が支払われるのですか?



弁護士小原隆寛イラスト加害者の飲酒運転による事故では、対人賠償責任保険、対物賠償責任保険から被害者へ保険金が支払われます。

しかし、加害者自身の死傷や物の損害に対して任意自動車保険からの補償はされません。

任意自動車保険が免責となる事由は、事故の発生原因による場合、保険契約上の義務違反による場合、保険契約の合意による場合があります。

 

 

事故の発生原因による場合

故意免責

危険運転保険契約者、被保険者などが故意に起こした事故の損害に対しては、任意自動車保険の支払いはありません。これを故意免責といいます。

人身傷害保険や無保険車傷害保険では故意と重過失も免責とされます。

故意が免責となることは、自賠責保険・共済とも共通しています。

しかし、自賠責保険・共済での故意は「明白な故意(害意、わざと)」(自賠法14条)とされているのに対して、任意自動車保険の対人賠償責任保険の「故意」は、未必の故意は免責にならないなどに限定されています。

 

異常免責

噴火「戦争や外国の武力行使、革命、政権奪取、内乱、武装反乱、その他これに類似の事変、暴動」
「地震もしくは噴火、またはこれらによる津波」
「核燃料物質もしくは核燃料物質によって汚染された物の放射性、爆発性、その他有害な特性またはこれら特性に起因する事故」
「これら以外の放射能の照射または放射能の汚染による事故」
による損害は免責となります。

またこれらの事由に随伴して発生した事故、秩序の混乱によって発生した事故も免責となります。

自損事故傷害保険や搭乗者傷害保険では、上記に加え、台風、洪水、高波等の自然災害も免責となります。

 

競技、曲芸、試験

レース自動車を使用した曲芸やレース、試験などの事故による損害も対人賠償責任保険の支払いの対象外です。

 

積載危険物

危険物契約対象となる自動車に業務として危険物を積載したことに発生した損害も免責となります。

 

 

保険契約上の義務違反による場合

自動車保険のイメージ画像保険契約時の告知・通告義務違反、保険契約後の被保険自動車の用途車種・登録番号の変更などの通知しない義務違反、事故発生時の義務違反(事故時通知義務、損害の拡大防止義務、書類提出の義務など)があった場合は、免責とされています。

なお、重大な義務違反は任意自動車保険の解除事由となります。

 

 

保険契約の合意による場合

運転者限定特約や年齢条件特約を付帯したときで、事故車の運転手や年齢に条件違反があった場合は免責となります。

 

 

対人・対物賠償責任保険での飲酒運転の扱い

飲酒運転のイメージイラスト加害車両の運転者が飲酒運転によって起こした事故の損害へ対して、対人・対物賠償責任保険から保険金は支払われます。

加害車両の運転者の死傷による損害へは人身傷害保険からの保険金支払い、加害車両の車両保険の保険金支払いはありません。

 

 

対人・対物賠償責任保険での被害者関との関係に基づく免責

弁護士小原隆寛画像記名被保険者、被保険車両の運転者とその父母・配偶者・子、記名被保険者の父母・配偶者・子、記名被保険者の業務に従事している使用人の死傷、物への損害は記名被保険者の契約している対人・対物賠償責任保険から支払われません。

交通事故の損害賠償でお困りの際は、弊所の弁護士にご相談ください。交通事故に精通した弁護士が対応させていただきます。

 

 

「賠償金」についてよくある相談Q&A


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