保険会社から後縦靭帯骨化症に罹患しているので、賠償金額を減額すると言われたのですが、どういうことですか?



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保険会社の主張は、法的な言葉でいうと素因減額を主張するものです。

素因減額とは、簡単に言うと、元々被害者が持っていた精神的・身体的疾患を原因として損害が拡大してしまった場合に、その拡大部分については、被害者の自己責任として、賠償金額から減額してしまうというものです。

 

後縦字靭帯骨化症は、
椎体骨の後縁を上下に連結し、背骨の中を立てに走る後縦靭帯という靭帯が骨になってしまい、感覚障害や運動障害、神経症状を引き起こす病気です。

このQにおいて、保険会社が主張しているのは、事故当時に後縦靭帯骨化症に罹患していたことにより損害が拡大しているから、賠償金額を減額する、すなわち素因減額するという主張なのです。

残念ながらこの主張は認められることが多いです。

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後縦靭帯骨化症という被害者自身が罹患していた疾患が原因で、損害が拡大したような場合には、その損害を全て加害者に負わせることは公平ではないと裁判所は考えているようです。

裁判例の中には、後縦靭帯骨化症により頸髄症を発症した事案で40%の素因減額を認めた裁判例もあります(東京高判平成3年2月27日)。

したがって、後縦靭帯骨化症に罹患していたことにより、治療が長期化したり、後遺障害の程度に大きく影響したような場合には、裁判では賠償金が一定程度減額される可能性が高いです。

 

もっとも、その減額の割合はそれぞれの事案によって異なります。

減額の割合を少しでも小さくするには、後縦靭帯骨化症ではなく事故が主たる原因として損害が発生していることを具体的に主張立証していくこと必要となります。

後縦靭帯骨化症が原因で素因減額を主張されお困りの方は、専門の弁護士に相談することをお勧めします。

 

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