低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)とはなんですか?



頭を抱える女性のイメージ画像低髄液圧症候群は、外傷後起立性の頭痛や吐き気などの症状が発生する疾病です。

2002年に、ある医師がむち打ち損傷の原因と主張し話題になりました。

後遺障害として認定されることはありますが、多くの裁判例では「低髄液圧症候群」「脳脊髄液減少症」の発症が否定されることが多いです。

 

低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)とは

脳、脊髄、脳脊髄液を取り囲む硬膜に穴があき、脳脊髄液が硬膜の外へ漏れ、頭蓋骨内の圧が下がり、起立性頭痛が生じる疾患です。

なお低髄液圧症候群が外傷後に発症することは100年近く前から知られていました。

女性医師のイメージイラストその疾患の診断法、治療法など医学的な争点があります。

平成22年厚生労働省の「脳脊髄液減少症の診断・治療法の確立に関する」中間報告書でもむち打ち損傷を原因とする髄液の漏出があることを否定していません。

 

症状

頭痛、頸部痛、耳鳴り、めまい、倦怠感など

 

診断

画像による髄液漏れを確認します。

医者のイメージ画像ただ、2つの疾患の診断基準は、低髄液圧症候群は、
・国際頭痛分類の診断基準
・日本脳神経外傷学会の「外傷に伴う低髄液圧症候群」診断基準
脳脊髄液減少症は
・脳脊髄液減少症ガイドライン2007
によります。

脳脊髄液減少症については、存在を否定する医師もおり、医学的に認められた疾患ではありません。

 

治療法

ブラッドパッチ

患者自身の血液を脊髄硬膜外に注射で注入します。

 

後遺障害認定にあたっての問題点

低髄液圧症候群と脳脊髄液減少症を同じ疾患なのか異なる疾患なのかという医学上の争点はあります。

女性医師のイメージイラスト後遺障害に認定にあたって、
・低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)の発症の認否
・後遺障害等級評価
などに問題があります。

 

低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)の発症認否について

裁判のイメージイラスト多くの裁判においても、低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)の発症を否定しています。

その理由として
・病態の存在、診断方法が確立していない
・起立性頭痛がなく、低髄液圧症候群の治療であるブラッドパッチ療法の効果がない

 

後遺障害の等級評価について

低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)であると認められた裁判例で、後遺障害の等級評価が14級に認定されたものがあります。(横浜地判平21.5.15など)

 

最後に

解説する男性のイメージイラスト後遺障害の認定にあたって、低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)について、発症を否定されることが多いです。

問題解決のために専門的知識を用いることが多くので、専門である弁護士に相談することをお勧めいたします。

 

「後遺障害」についてよくある相談Q&A


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