繊維筋痛症とはなんですか。後遺障害として認められますか?



線維筋痛症の解説イラスト繊維筋痛症は身体に激しい痛みのある疾患です。

しかし、痛み、疾患の発症原因が不明ため、交通事故と発症との因果関係が認められず、後遺障害として認定されないことがほとんどです。

 

症状

車椅子のイメージ画像繊維筋痛症とは、全身の疼痛が主症状の疾患です。

主症状である疼痛は起立や歩行などの動作を困難にし、日常生活に支障がでます。

女性に多く見られる症状ですが男性にも発症することがあります。

 

合併症

・不眠、うつ病などの精神神経症状
・過敏性腸症状、逆流性食道炎、過活動性膀胱炎などの自律神経系の症状

 

診断基準

多くはアメリカリウマチ学会の分類基準に基づき診断されています。

その基準は、
①左右半身、上下半身、体軸部といった後遺範囲にわたる病歴があること
②全身18カ所のうち11カ所に疼痛が認める
両者を満たすと「繊維筋痛症」と判断されます。

原因

女性医師のイメージイラスト繊維筋痛症の症状である
・痛みの原因
・痛みが発生するメカニズム
は不明です。

交通事故などの外傷的出来事をきっかけに心理的・精神的ストレスなどの要因も加わり発症するのではないかという仮説が主張されています。

 

検査

主症状である激しい痛み以外の他覚的所見が認められません。

手のこわばり、腫れなどの身体的所見に乏しく、画像検査や血液検査などの異常が認められません。

 

治療

抗うつ剤、抗てんかん剤、認知行動療法など精神疾患対する治療法を用いられることがあります。

 

後遺障害認定の問題点

裁判のイメージイラスト繊維筋痛症は、
・発症や疼痛の原因が不明なこと
・疼痛以外の他覚的所見に乏しいこと
を理由に損害賠償の問題において
・事故と発症との因果関係の有無
・後遺障害としての評価
の判断を難しいものとしています。

【裁判例における交通事故と傷病との因果関係の認否】

繊維筋痛症が外傷により発症するかは明らかでないと因果関係を否定しました。(東京地判平24.9.13)
一方、
繊維筋痛症の発症に外傷が誘因となっていること、交通事故外傷により繊維筋痛症発症することが相当数あることと因果関係を認めました。(京都地判平22.12.22)

【後遺障害の評価】

後遺障害7級4号を認定(京都地判平22.12.22)

維筋痛症による損害額のうち25%の損害額を認める(山口地岩国支平18.10.13)

と素因減額の手段を用いる裁判例もあります。

等級の評価も確立された状況ではありません。

 

最後に

解説する男性のイメージイラスト繊維筋痛症については発症や主症状である疼痛の原因不明なことから、因果関係、後遺障害の認定などの裁判例でも判断が定まっている状況には至っておりません。

被害者の方のみで解決するには難しいものです。

交通事故外傷による繊維筋痛症にお悩みの方は、専門の弁護士へ相談することをお勧めします。

 

 

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