法律で認められていない業務で収入を得ている場合、休業損害は認められますか?



残念ながら無理だと思われます。

ブラックビジネスのイメージ画像逸失利益とは、交通事故に遭わなかったら得ることができたであろう利益の損失を損害とするものです。

しかし、交通事故被害者の収入や利益が法律で認められていない業務によって得られている場合、その損害賠償を認めてしまうと、法律で認められていない業務を認めてしまうことになります。

法律の適用の際、法による救済を求める人は自らの手が汚れていてはいけないというクリーンハンズの原則があります。

したがって、窃盗や賭博、違法薬物の販売などの法律で認められていない業務によって収入を得ている人は、たとえ過失がない交通事故の被害者で、その収入を証明できたとしても、休業損害は認められません。

 

裁判例で否定された例

無免許であん摩マッサージ業をしていた人が受傷した事故について、無免許でのあん摩マッサージ業は違法であるとして逸失利益を認めませんでした(宮崎地延岡支S44.10.7)。

特殊浴場(ソープランド)で働く女性については、公序良俗の反する行為による収入として全額収入を否定した例(名古屋地裁S54 .1.31)があります。

338c282847df26c4abdc9d54da8c7f5d_s一方で、特殊浴場からの収入は否定するものの、同年齢の女性が就労して収入を得ている点を考慮して、賃金センサス女子労働者の平均賃金の収入を休業損害として認めた例(京都地判H4.9.24 、横浜地判H2.4.20 )やファッションヘルスに従事する女性について賃金センサス女子労働者の平均賃金の収入を休業損害として認めた例(横浜地判H2.4.20 )もあり、違法行為の収入を認めはしませんが、なんらかの仕事によって収入を得ていて、その補償から被害者同年代の平均賃金を基礎とする休業損害を認めているようです。

 

無免許営業の自動車運送事業者

白タク、白トラと言われている事業で収入を得ている人たちのことです。
通常は国土交通大臣の許可を得て緑ナンバーで営業をし、許可を得ないで他人や他人の物を運ぶことは違法行為になります。

最高裁判所は、無許可営業であっても業者と依頼者の契約が無効とならないことを理由に、
白トラ業者の事故による営業利益の喪失を認めました(最判S39. 10.29)。

しかし、その後の下級審では明確に否定した裁判例(佐賀地判S48.6.19、東京地判S43.3.28)などがあります。

違法なイメージ画像また無免許営業による逸失利益を認めたものの、無免許を理由に減額した裁判例(東京地判S45.4.10 )、逸失利益を認めないで慰謝料として斟酌した裁判例があります(大阪地判H2.6.19)。

交通事故は被害者になるだけでは、加害者になることもあります。しかし、事故の相手は選べません。事故の相手が被害者ということから無理な請求をすることがあります。

そうしたときは弁護士の出番です。悩んでいる方はぜひ専門の弁護士へ相談することをおすすめします。

 

 

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