加害者が示談を保険会社任せにしており誠意が感じられません。慰謝料の増額請求ができますか。



慰謝料の増額請求は、難しいと思われます。

交通事故の加害者が示談交渉を保険会社に任せっきりで、誠意を感じられないとお怒りになる被害者の方の気持ちは理解できます。
交通事故被害者の方からの相談を受けていると加害者への不満のお話をよく伺います。

人身事故となり、人にけがを負わせた場合、謝罪をするのは人として当たり前のことと思います。
保険会社も、加害者へ被害者への謝罪をするように話をする場合もあるかと思いますが、加害者が被害者への謝罪をすることは少ないようです。

そもそも慰謝料とは、生命・身体・自由・名誉・貞操などが不法に侵害され、精神的苦痛を受けた場合に請求することができる損害賠償金のことです。
したがって、交通事故の被害に遭い、命を落とした場合、ケガを負わされた場合には、当然慰謝料を請求することができます。

謝罪する男性のイメージ画像慰謝料は、有形、無形に損害の賠償であり、私的な制裁ではありません。
だから、示談交渉の場に加害者が立ち会わないという理由では、慰謝料の増額請求が認められることは難しいと思われます。

慰謝料の算定は、被害者側の事情、加害者側の事情を考慮して決定すると多くの裁判例では示されています。

考慮される被害者側の事情

(1)負傷した部位及びその程度、入通院期間

(2)後遺症残存の有無

(3)年齢・性別・職業・既婚未婚の別・社会的地位

(4)資産・収入・生活程度

(5)家庭内における地位・扶養関係

(6)その他

悲しむ女性のイメージイラスト①被害者の親族が精神疾患にり患した無念の思い
②治療期間中倒産した無念の思い
③人工中絶を余儀なくされた
④長期の入院等により離婚をした

などがあげられます。

一方、加害者側の考慮される事情として、

(1)加害者の過失、事故態様として考慮されるもの

警察官のイメージイラスト①飲酒、酒気帯び運転
②ひき逃げ、当て逃げ
③速度超過
④信号無視
⑤居眠り運転
⑥わき見運転
⑦無免許運転

(2)加害者の著しく不誠実な態度がある場合として考慮されるもの

075553①事故の証拠隠滅をはかる
②謝罪、弔意、看護などをしない
③死亡事故の場合、通夜・葬儀へ参列しない
④事故の責任を否定する、虚偽供述をする
⑤事故現場で被害者を罵倒した
⑥被害者に脅迫まがい言動をした
⑦不当に示談をこじらせ、裁判を余儀なくさせる
⑧社会通念を超える不当な仕打ちをする
・勤務先まで電話をかけ、被害者が弁護士を選任したことを非難する
・調査会社に依頼し、撮影禁止場所や自室内の被害者を写真やビデオ撮影する

などがあげられます。

交通事故のイメージ画像特に加害者の過失、事故態様は、慰謝料の増額が認められやすい傾向にあります。

ただ、慰謝料の増額理由となる事情の判断や交渉は、専門家でも難しいものです。

慰謝料の増額請求を考えられている方は、弁護士にご相談されてはいかがでしょうか。

 

 

「慰謝料」についてよくある相談Q&A


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