解決事例

脊柱の変形障害(11級7号)に該当し、約2100万円の賠償を獲得したTさん(学生10代)の事例


※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。
なお、あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。

ご相談者Tさん
(福岡市早良区)


受傷部位胸椎圧迫骨折、右膝蓋骨開放骨折、右脛骨骨折など
等級11級7号
ご依頼後取得した金額
約2093万円

内訳


損害項目 弁護士によるサポート結果
傷害慰謝料 約240万円(裁判基準以上)
後遺障害慰謝料 420万円(裁判基準)
後遺障害逸失利益 約1370万円
(症状固定から10年:喪失率20%、それ以降:喪失率14%)
入院付添費 約51万円
入院雑費 約12万円
結果 約2093万円

 

状況

解説図Tさんは、歩道で歩行者信号が青になるのを待っていたところ、加害車両が歩道に突っ込んできて衝突されました。加害者は居眠り運転をしており、ノーブレーキで歩道に突っ込みTさんに衝突したのです。

Tさんは、すぐに緊急搬送され治療を受けましたが、この事故により、胸椎圧迫骨折、右膝蓋骨開放骨折、右脛骨骨折などの重傷を負いました。

Tさんは、事故により2ヶ月以上入院し、その後リハビリを継続して、事故から約1年半を経過したところで症状固定となりました。

解説図幸い下腿の骨折部分の骨癒合は良好でした。しかし、胸椎部分に関しては、変形して癒合しており、後遺障害等級11級7号に認定されました。

後遺障害が認定された段階で、Tさんは、今回の事故について、他事務所の弁護士に依頼をしていましたが、事情により、その弁護士が業務を進めることができなくなったため当事務所に相談の連絡をされました。

 

弁護士の関わり

まず、後遺障害の異議申し立てをするのか、それとも示談交渉に入るのか方針の決定をする必要がありました。

そこで、弁護士は、診断書や診療報酬明細書など事故書類一式を取り寄せ、Tさんの現状についての聞き取りを行いました。そうしたところ、下腿の骨癒合は良好でありTさん自身も下腿に後遺障害を抱えている様子もなかったことから、後遺障害の異議申し立てはせずに示談交渉に入ることになりました。

慰謝料については、弁護士において裁判基準(裁判になった場合の賠償水準)で傷害慰謝料、後遺傷害慰謝料を計算し、その金額にさらに20%を加算した金額を相手方保険会社に提示しました。この20%の加算は、今回の事故が加害者の居眠り運転という重大な過失により発生した事故であることや、Tさんの傷害が重大であること、長期の入院生活を強いられ部活動や勉学が制限され学生時代の楽しみを奪われたことなどを勘案して加算しているものです。

相手方保険会社は、当初、裁判外の交渉のため裁判基準の80%で提示してきました。当然のことながら到底承服できない提示です。

そこで、再度、弁護士において、今回の事故により、Tさんが受けた精神的苦痛を書面にて具体的に説明し、また、加害者の悪質性を具体的に主張しました。

その後、何度かやりとりはあったものの、最終的には、傷害慰謝料は裁判基準に約10%加算した金額、後遺傷害慰謝料については裁判基準で合意することができました。

次に、後遺障害逸失利益です。重い後遺障害に該当した場合には、後遺障害逸失利益が賠償額として最も大きな割合を占めることになります。

今回Tさんが該当した後遺障害は脊柱の変形障害です。変形障害の場合、骨自体は変形しているけれども、体の動かしづらさや痛みなどはないだろうと考えられ、労働能力喪失期間や喪失率を制限され、低額な賠償提示をされることがあります。

しかし、骨が変形しているということはその部分に痛みが生じていることも多々あり、それにより労働が制限されていることも多くあります。したがって、こうした保険会社の主張を鵜呑みにするわけにはいきません。

Tさんにおいても変形部に痛みが残存していたので、逸失利益の賠償についても粘り強く交渉を行いました。

その結果、労働能力喪失期間を制限されることなく、妥当といえる賠償額で合意することができました。

さらに、本件では、Tさんが入院中、ご両親が付き添われていたことから、その分の賠償と1日1500円の入院雑費も賠償されています。

 

補足

今回の事故は、居眠り運転を原因として発生した事故で、Tさんも重大な傷害を負いました。したがって、裁判になれば、裁判基準よりも高い水準での慰謝料が認定される可能性がある事案でした。

しかし、Tさんやご両親において、訴訟提起せずに早期に解決したいという強い希望があったため示談交渉で解決しています。

ただ、示談交渉であっても、本件のような事故であれば裁判基準以上の賠償金を目指すべきです。本件では、後遺傷害慰謝料は裁判基準満額であったものの、傷害慰謝料については、裁判基準を超える金額で合意することができました。

また、後遺障害逸失利益についてですが、確かに、変形障害の場合、裁判例の中でも労働能力喪失率や喪失期間が制限されて賠償額が認定されることがあります。しかし、賠償の示談交渉をするにあたっては、被害者の方の現状を十分に把握して妥当な賠償額を算定しなければなりません。

保険会社の担当者の中には、変形障害だから、という理由だけで賠償額を抑えようとする担当者もいます。こうした担当者には、変形障害のケースでも労働能力喪失率や喪失期間が制限されていない裁判例も存在することや、実際に被害者に労働に支障が出ていることを具体的に主張しなければなりません。

後遺障害が発生した場合の賠償額の計算は非常に複雑になりますので、専門家の弁護士に相談されることをお勧めします。

 

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