死亡事故の示談交渉の特徴


死亡事故の場合、交通事故の当事者であるご本人がお亡くなりになられているわけですので、物損のみの交通事故や傷害(けが)の交通事故と異なり、以下の特徴があります。

 

 

交渉の当事者がご本人の相続人になる

家族示談交渉については、物損であれば車の所有者、傷害であれば、けがを負ったご本人が現実に損害を受けた当事者として、損害賠償請求権を有していますので、保険会社との示談交渉を行うことになります。

例外として、未成年者や成年被後見人といった、交渉する能力が備わっていないとして法律上の規定のある場合には、法定代理人である父親や母親、成年後見人が保険会社との示談交渉を行うことになります。

他方で、死亡事故の場合には死亡した時点で、交通事故にあったご本人は権利能力がなくなってしまうため、損害賠償請求権を行使することは不可能になります。したがって、死亡した時点で相続が発生し、損害賠償請求権は相続人に移ることになります。

遺言がない状態で交通事故にあったご本人がお亡くなりになった場合、法律上相続人になるのは、以下の方々です。

解説図1. 配偶者
2−1. ご本人の子
2−2. 子がいない場合には、ご本人の両親をはじめとする直系尊属
2−3. 子も直系尊属もいない場合には、ご本人の兄弟姉妹

したがって、配偶者がいる場合には、基本的には、配偶者+2−1~2−3の方が相続人となり、複数の遺族の方が協力して保険会社と示談交渉を行うことになります。

 

 

事故状況について、ご本人の証言がとれない

また、死亡事故の特徴として、交通事故の一方当事者であるご本人の証言がとれないことが挙げられます。これはその後の示談交渉に大きな影響を与えます。

すなわち、死亡という重大な結果が生じている以上、加害者は起訴されて刑事裁判を受ける可能性が傷害(けが)の事案以上に高いため、少しでも自分に有利な供述をしようという考えが働くことがあります。

葬儀この場合、「死人に口なし」という言葉で表現されるように、交通事故の正確な状況を証明することが困難になるケースもあります。

現場検証したがって、警察官による現場検証だけでなく、被害者の側で自ら現場を確認したり、刑事記録を取り寄せて、路面状況や事故車両の状況などの客観的証拠と加害者の供述との間に不合理な点や矛盾点はないかをしっかりと確認したりすることが重要になります。

デイライト法律事務所では、必要性があると判断すれば、弁護士が事故現場に赴き、写真撮影を行って証拠化したりもしています。

 

 

死亡事故特有の賠償項目がある

死亡事故の場合、傷害(けが)の交通事故と異なり、本人の慰謝料だけでなく、近親者慰謝料といった遺族に対する賠償項目が問題になります。

また、葬儀費用といったものもけがの場合には発生することのない費用ですし、近親者の方が病院まで駆けつけるまでの交通費の補償といった問題も生じます。

そして、残された遺族の方に対する生活面での補償として、逸失利益という損害項目も重要な交渉事項です。

このように、死亡事故の場合には、傷害の交通事故と異なるポイントが多数存在しています。

したがって、死亡事故の事案には特に、交通事故を専門的に取り扱う弁護士に相談、依頼して、示談交渉を進める必要が高いといえます。

死亡事故における賠償項目について、詳しくは、こちらをあわせてご覧ください。

 



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なぜ交通事故は弁護士に依頼すべきなのか?

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