よくある相談Q&A

治療費について、保険会社と揉めるのは、どういったケースがありますか?



事故とケガの関係性に疑いがある場合や、一般的に考えて不必要あるいは過剰な治療をしている場合には、保険会社が争ってくる可能性があります。

 

治療費が認められる範囲

交通事故で認められる治療費は、事故と因果関係が認められる治療です。簡単に言えば、事故があったからお金を支出しないといけなくなったといえるかどうかです。

事故に遭ってケガをしたということであれば、治療が必要です。したがって、そのケガに対する治療費は、当然認められます。

しかし、事故とケガの関係性が明確ではないような場合や、治療自体が過剰に行われていて、その治療が本当に必要であるのか疑わしい場合には、治療費の支払いを受けることができない場合もあります。

交通事故賠償実務では、治療費は必要かつ相当な範囲内において支払われると考えられています。

以下では、実際に問題となりやすいケースを具体的に説明します。

 

事故とケガの関係性が疑わしいケース

このケースでよく問題となるのが、事故の規模が小さいケースです。事故の規模が小さいと本当に治療を要するようなケガをしたのか疑念が生じるのです。

車両同士の事故であれば、事故による修理費用の金額や修理内容が事故の規模を計る指標の一つとなります。

例えば、修理費用が数万円で修理内容が塗装を塗りなおしただけという場合、車両同士が軽く接触してこすった程度の事故と考えられ、車内にもそれほど大きな衝撃はなかったことが推認できます。

こうした事故の場合には、治療を行うことすら保険会社は認めない可能性もあります。したがって、治療の費用を認めさせるには、被害者において、接触によって車内にどのような衝撃がきて、体にどのような影響を与えたのかを積極的に説明する必要があるでしょう。

 

過剰な治療行為が行われたケース

過剰診療がなされた場合には、過剰部分に関しては治療費を支払ってもらえません。過剰な治療行為かどうかは、医学的見地からみて必要性・合理性が認められるかどうかで判断されます。

例えば、事故の規模も小さく、骨折や脱臼などがないような事故で数カ月間にわたる入院は不必要と考えられます。したがって、こうした場合の入院費用は治療費として認められない可能性があります。

 

保険会社との間でよく問題となるケース

入院中の個室費用

入院事故による治療のために入院が必要な場合には、その費用は当然支払ってもらえます。ただし、入院費用についても、必要かつ相当な範囲という限度はあります。

事故によって入院される場合に個室を希望される方は多くいらっしゃいます。しかし、ほとんどの場合が個室の費用までは認められません。大部屋でも入院治療の効果が十分期待できるからです。

したがって、原則的には入院中の個室の費用は認められないものと考えていた方がよいです。

個室が認められるケースとしては、医師が個室の使用が必要であると判断し個室を使用するよう医師から指示がある場合や、個室を使用しなければならないほど症状が重篤である場合、個室を利用した方が治療面でより良い効果が期待でき、あるいは、個室を使用しないと症状が悪化してしまうといった特段の事情がある場合です。

このように、入院に際しての個室の使用料の賠償請求は認められないことが多いため、個室を使用する場合には、あらかじめ医師の意見を十分に聞いた上で判断することが必要です。

なお、裁判例で認められた例としては、症状が重篤で家族の付添いや、多数の医療機器を設置するスペースが必要である場合、外気に触れることで感染症に罹患する恐れがあり医師により個室使用の指示があった場合、事故前から解離性障害による通院歴があり、入院中の精神状態等から個室の必要性が認められる場合などに個室の使用料の賠償請求を認めたものがあります。

鍼灸・マッサージ費用

整骨院鍼灸、マッサージ費用についてですが、その必要性があって、施術期間が合理的で、費用も相当である場合には、賠償として認められることはあります。ただし、鍼灸やマッサージによる治療行為の必要性は医学的見地から判断されます。つまり、医師の見解が重要となってきます。

主治医が鍼灸やマッサージ治療について明示的に指示ないし、許可を出してくれていれば、認められる可能性はあります。ただ、医師の中には、自らのあずかり知らないところ治療行為をされることを嫌う医師も相当数います。したがって、鍼灸やマッサージについては、事前に医師に相談した上で治療を受けないと後々トラブルになる可能性が高いです。

治療費に関して、お困りのことがあれば、当事務所の弁護士までご相談ください。交通事故実務に精通した弁護士が対応いたします。

 

 


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