よくある相談Q&A

膝蓋骨骨折とは、どのような怪我ですか。後遺障害に該当しますか?



膝のイメージ画像

膝蓋骨(しつがいこつ)とは、膝関節にある膝の皿の骨折です。

交通事故により膝蓋骨を骨折すると、膝関節に痛み、腫れが生じたり、膝を自分で動かせなくなります。

骨折をしているので、治療としては、ギプスによる固定や手術による固定が行われています。

膝関節の怪我ですから、膝の機能障害が残存した場合に後遺障害として認定される可能性があります。

 

1. 膝蓋骨とはどんな骨ですか?

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膝蓋骨とは膝の皿のことです。

手で膝の部分を触れば、固い部分があるのがわかります。この部分が膝蓋骨になります。ちなみに、「蓋骨」の「蓋」(がい)という字は「ふた」という意味です。

膝を動かすと膝蓋骨は上下に動きます。

膝蓋骨が上下に動くのは、膝を伸ばす太ももの筋肉が大腿骨に擦られ、腱が切れるのを防ぐ役割をしているからです。

したがって、膝蓋骨を骨折すると、膝の曲げ伸ばしで痛みを伴うことが多くあります。

 

2. 膝蓋骨骨折の発生原因を教えてください。

交通事故のイメージイラスト

交通事故の場合、歩行者で自動車にひかれてしまって、転倒した際に膝を地面で打った場合や追突事故の衝撃で、ダッシュボードに膝をぶつけてしまった場合などに膝蓋骨を骨折することがあります。

膝蓋骨の骨折が起こる交通事故では、膝にある靭帯や半月板も合わせて損傷や断裂してしまうこともあります。

 

3. 膝蓋骨骨折の症状はどんな症状ですか?

足のケガのイメージイラスト

当然ですが、骨折した膝の部分に強い痛みを訴えます。

また、立ち上がったり、自分で膝を曲げたりすることができなくなります。

さらに、時間が経つと膝関節に血液が溜まり、膝が腫れてくることもあります。

 

4. どのような方法で膝蓋骨骨折は診断されていますか?

MRIイメージイラスト

まずは、医師により患部である膝を触診し、その後単純X線撮影(レントゲン)による画像で診察されています。

骨折が複雑な場合はCT、レントゲンでは骨折が判然としない程度の軽い場合にはMRIが使われることもあります。

 

5. 膝蓋骨骨折はどのような治療方法ですか?

膝のケガのイメージイラスト

骨折により膝関節内部で内出血をしているケースでは、関節内にたまった血を抜くという処方がなされます。その上で、骨のズレの程度によって保存療法か、手術をします。

骨折による骨のズレがない場合や少ない場合は、4~5週間のギプスによる保存療法を行います。

ズレの大きい場合や粉砕骨折の場合は、膝蓋骨を鋼線やワイヤーで固定する手術を行います。特に、粉砕骨折の場合は複数の箇所に骨折があるため、正常な骨癒合を促すために、手術を選択する可能性が高くなります。

また、同時に半月板も損傷しているようなケースでは、損傷の程度がひどければあわせて手術がなされます。

抜釘時期は術後5か月くらいと言われています。

手術後は、膝関節の拘縮により膝間接が動かなくなることを防ぐため、可動域訓練は術後1週間くらいから開始します。

 

6. 膝蓋骨骨折の後遺障害を教えてください。

膝蓋骨は膝関節の可動域制限を伴う骨折のため、膝関節の可動域に制限が残存する可能性があります。

膝関節の可動域に制限が残存した場合、

・健側(怪我をしていない側の膝関節)と比べ1/2以下制限されるなら、10級11号
・健側(怪我をしていない側の膝関節)と比べ3/4以下制限されるなら、12級7号

に該当する可能性があります。

また、骨折した膝蓋骨に痛みが残存したとき、神経系統の障害が残存したとして、12級13号または14級9号に該当する可能性があります。12級13号か14級9号かの違いは、骨折した膝蓋骨が転位なく骨癒合できているかどうか、関節面に不整面が認められるかの違いです。

したがって、症状固定時点で再度レントゲンを撮影しておく必要があります。

 

7. 交通事故による膝蓋骨骨折の注意点

このように交通事故により膝蓋骨骨折のけがをすると後遺障害が認定される可能性があります。

膝蓋骨骨折で気をつけるべき注意点は以下のようなものが挙げられます。

休業損害を漏れなく請求する

膝蓋骨の骨折は下半身の骨折で、ケースによっては思うように歩けないということもあります。このとき、事務仕事であれば、なんとか就労することも可能かもしれませんが、運送業や建築業といった体を使う仕事を行うことは困難なことが多いはずです。

有給休暇を使用することで、給料を会社から受け取ることは可能ですが、その分有給休暇は減ってしまいます。そこで、有給休暇を使用した場合には、会社から休業損害証明書を作成してもらうことで、漏れなく請求しておくことが大切です。

後遺障害の認定をきちんと受ける

チェックリスト膝蓋骨骨折のけがは、治療を一定期間行っても症状が完治せず、後遺症が残ることもあります。このとき、被害者の方の後遺症を保険会社に補償してもらうためには、後遺障害の認定をきちんと受けなければなりません。

この認定が得られていないとたとえ痛みが残っていたとしても、後遺障害の補償である後遺障害慰謝料と逸失利益を認めてもらうことはできないのです。

そして、この後遺障害の認定を受ける前提として、いつを症状固定の時期とするのかという点もポイントになります。主治医と面談を通じて治療方針や内容を確認し、被害者自身の症状の推移を過不足なく話しておくことが必要です。

逸失利益の喪失期間をチェックする

カレンダーのイラスト膝蓋骨骨折の後遺障害については、機能障害と神経障害の2つの類型が考えられます。

この2つの類型では、12級7号と12級13号という同じ等級が認められる可能性がありますが、この2つのどちらが認められるかによって、逸失利益の喪失期間に差が生じることがあります。

すなわち、可動域制限による12級7号の場合には、原則である67歳までを喪失期間とすることが多いのですが、痛みによる12級13号の場合には、痛みは徐々に慣れることで、影響は小さくなるとして、補償期間が10年程度に制限されるというケースが多くあります。

したがって、被害者の方が認められた等級が単に何級かというだけでなく、どのような内容の後遺障害かを確認し、その上で保険会社から提示される逸失利益の計算根拠をチェックし、どの程度の補償となっているかを精査しなければなりません。

こうした作業は、被害者の方が自分で行うのは難しいこともありますので、専門家である弁護士に相談して、保険会社からの示談案を見てもらう方がよいでしょう。

 
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