よくある相談Q&A

交通事故でけがをして、大腿骨頸部骨折と診断されました。後遺障害が残る重いけがですか?



執筆者:弁護士鈴木啓太

大腿骨頸部骨折(だいたいこつけいぶこっせつ)は難治性の骨折といわれています。

この骨折は股関節内部で起こる骨折で、人工骨頭置換や手術による骨接合などの治療が行われています。

弁護士西村裕一交通事故により大腿骨頸部骨折のけがをした場合の後遺障害については、股関節の機能障害や痛みなどの神経症状が残存する可能性がありますので、弁護士に早めに相談しておくべきです。

大腿骨頸部骨折について、以下で詳しく解説いたします。

 

大腿骨頸部骨折とは

股関節大腿骨の上端は股関節に中にあります。

上端の球状の部分を大腿骨頭といいますが、この大腿骨頭に続いている幹の部分が大腿骨頸部といいます。

大腿骨頭がその名のとおり頭の先だとすると、首に当たる部分になるため、頸部という名称がつけられています。

この大腿骨頸部が折れてしまうことを大腿骨頸部骨折といいます。

難治性のケガとは

大腿骨頸部骨折は、大腿骨頭骨折と同じく、治療が難しい骨折といわれています。

大腿骨頭には栄養を補給する動脈が通っています。それが骨折によって、動脈が断裂し、損傷した骨頭に栄養が行き渡らなくなります。

その結果、頸部より先の部分で、偽関節や壊死などの合併症がおこる可能性が高くなり、難治性の骨折といわれています。

大腿骨頸部骨折の発生原因

大腿骨頸部骨折は高齢者に多く見られる骨折です。

事故屋内での転倒など比較的軽いエネルギーで発生します。したがって、歩いていたところを自動車にひかれたという交通事故の場合には、起こりやすいけがです。

もちろん、若い方の場合でも衝突の衝撃が大きく、転倒した際の外力が強ければ、骨が耐えきれず骨折してしまう可能性は十分にあります。

大腿骨頸部骨折の症状

膝のケガ骨折部である股関節周辺に痛みが生じます。股関節は下半身の一番上の関節になるため、骨折の程度が大きければ、起立できなくなり、歩行もできません。

また、転位が大きいと、下肢の短縮がおこります。

高齢者の場合は、併存する呼吸器、循環器、消化器など内科的疾患などの増悪、長期間治療による認知症の発症、増悪がする症例が多くあります。

大腿骨頸部骨折の診断方法

膝のケガまずは、単純X線撮影での画像で大腿骨の骨折があるかどうか、診断されています。

その上で、骨折線が不明な場合や骨折の詳細を把握するために、CTが使われています。

現在、CT検査では、骨折した骨を3Dで再現してパソコンで確認できる技術もありますので、医師から説明を受ける際に、自分の骨の状態を見せてもらって、説明を受けるケースもあります。

大腿骨頸部骨折の治療方法

若年者と高齢者で、治療方法が異なることが多いです。

若年者

骨のズレが小さい場合、手術をしない保存療法を行われることがあります。それでも受傷初期は入院の可能性がありますし、入院しないケースでも松葉杖や車いすでの生活をしばらく送ることになることが多いです。

また、骨のズレが大きい場合は骨癒合を得るため、スクリューやプレートなどを組み合わせて、骨を接合する手術が行われています。

手術後に入れたプレートを取る場合と取らない場合がありますが、取る場合には、半年ほど経過した後で再度手術をして、プレートを除去した後に治療終了となります。

高齢者の場合

入院高齢者の場合、ベットでの生活が長く続くと、筋力の低下が進むのが早く、また認知症も進行しやすく、一気に介護レベルが上がってしまうリスクがあります。

そのため、早い時期にベッドから起き上がり、歩けるようになるため、転位がなくても、人工骨頭置換術を行われています。

 

 

大腿骨頸部骨折の後遺障害

人工骨頭置換をした場合

人工骨頭置換をした場合、以下の等級に認定される可能性があります。

  • 健側(怪我をしていない側の股関節)と比べ1/2以下⇒ 8級7号
  • 健側(怪我をしていない側の股関節)と比べ3/4以下⇒ 10級11号
人工骨頭を入れなかったケースで、股関節の可動域に制限が残存した場合

また、人工骨頭を入れなかったケースでも、股関節の可動域に制限が残存した場合、以下の等級に該当する可能性があります。

  • 健側(怪我をしていない側の股関節)と比べ1/2以下⇒ 10級11号
  • 健側(怪我をしていない側の股関節)と比べ3/4以下⇒ 12級7号
大腿骨頸部が短縮して骨癒合した場合

さらに、大腿骨頸部が短縮して骨癒合した場合、下肢の短縮障害が認定される可能性があります。

  • 5㎝以上短縮した場合⇒ 8級5号
  • 3㎝以上短縮した場合⇒ 10級8号
  • 1㎝以上短縮した場合⇒ 13級8号

※また、骨折した部位の痛みが取れないという状態が症状固定まで続けば、神経症状として、14級9号や12球13号が認定されることもあります。

 

 

大腿骨頸部骨折のけがでの問題点

大腿骨頸部骨折は非常に治療が困難な骨折です。また、上述のとおり、治療を尽くしても、後遺症が残ってしまう可能性も十分にあります。

入院や手術を行う可能性が一定程度あるけがですがその際、交通事故の被害者の方が自ら保険会社に連絡をして、保険会社との適宜やり取りをしなければなりません。

保存療法か手術療法のどちらを選択するかどうか、選択した治療法でどのくらいの期間治療をすることが必要なのかについて、保険会社と争いになるケースもあります。

治療を行っても、完全には治らずに、可動域制限や痛みが残ったりしてしまう可能性があります。人工骨頭置換術を受けた場合には、後遺障害が認定される可能性が高いです。

そのような場合には、症状固定時に後遺障害の等級申請を行わなければなりません。その際には、理学療法士に可動域を正確に測ってもらい、後遺障害診断書にそれを記録してもらうことも必要になります。

後遺障害の申請は、非常に大変な手続です。他方で、相手方の保険会社に完全に任せる手続(事前申請)では、透明性が確保できず、オススメできません。

後遺障害の認定手続が終わったあとには、保険会社との示談をすることになります。

実際に、当事務所の弁護士が大腿骨骨折のけがを負った被害者の方のサポートをして解決に導いた事例もございます。一例はこちらをご覧ください。

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