よくある相談Q&A

足関節果部骨折とはどういうケガですか?後遺障害はどうなりますか?



足のケガのイメージ画像

執筆者:弁護士西村裕一

交通事故において、体重をかけた状態で、足首にねじる力が加わると、足首のくるぶしを骨折することがあります。

この足首のくるぶしの骨折のことを、足関節果部骨折(そくかんせつかぶこっせつ)といいます。

この部分は、骨折だけでなく、足首の靭帯の損傷が合併することがあるため、足首の運動機能に障害を残存する可能性が高いケガです。

 

 足関節果部とは?

足首の骨のイメージイラスト

足関節とは足首のことです。

下半身には3つの関節があり、上から股関節、膝関節、足関節です。膝から足首にかけては、親指側の脛骨(けいこつ)と小指側の腓骨(ひこつ)という2つの骨があります。この2つの骨と足の骨が足関節を構成しています。

そして、足の小指側にあるくるぶしを外果、親指側のくるぶしを内果といいます。

外果と内果が足首の関節窩(ほぞ穴)をつくり、足関節を形作ります。

 

足関節果部骨折の発生原因

足のケガのイメージイラスト

交通事故の場合、体重をかけた状態で、足首にねじる力が加わると骨折が生じます。

歩いていて車にはねられた場合や、自転車やバイクから転倒して足を挫くような形になった場合には、足関節果部骨折のけがが起こります。

この部分は比較的発生頻度が多い骨折の1つといわれています。

実際自転車やバイクで転倒して足関節果部骨折のけがをされている方が多く、当事務所にも多くの相談が寄せられています。

足関節果部骨折はどんな症状?

骨折していますので、足首の周辺に強い痛み、腫れ、変形、皮下出血があります。

また、脛骨と腓骨を安定させる役割を果たしている靭帯が、骨折に伴って損傷することがあります。

 

足関節果部骨折の診断方法

MRIのイメージイラスト骨折に対しては、まずはレントゲン検査を行います。

このとき、骨のズレ(転位)の程度もレントゲンの画像で診断しています。

詳細を検査する場合には、CTを用いて細かい部分をチェックします。

CT検査では、骨の画像を立体撮影して、360度確認することもでき、被害者の方も主治医から見せてもらうことで、自分の骨の状況を把握することが可能です。

 

 

足関節果部骨折の治療方法

画像診断によりズレの程度を確認し、ズレが少ないか大きいかで保存療法か手術療法が実施されます。

保存療法

足のケガのイメージイラスト骨のズレ(転位)が少ないものは、そのままギプスで固定する保存療法を行っています。

足関節を骨折しているので、基本的には固定して松葉杖を使用することになります。

個人差はありますが、固定から2週間くらいから歩行訓練を始めていきます。少しずつ荷重をかけて、リハビリをしていきます。

ギプスでの固定は約8週間程度はかかってきます。高齢者の場合には、骨の再生が遅いため、長期になることもあります。

 

手術

転位が大きいもの、腓骨靭帯の損傷のあるものには手術を行います。

外果に対してはスクリューかプレートで、内果に対してはスクリューかピンとワイヤーで内固定します。

また、靭帯は縫合します。

固定することにしようしたプレートなどは、術後半年ほど経過した段階で抜釘手術をすることが多いですが、そのまま金属を入れたままにしておくという場合もあります。

 

 

足関節果部骨折の合併症について

この足関節果部骨折は予後が不良の場合もあり、その場合には、反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)、尖足拘縮、腓骨神経麻痺、足根管症候群の合併症が発生することもあります。

 

 

 足関節果部骨折の後遺障害について

足関節の可動域に制限が残存した場合、

・健側(怪我をしていない側の足関節)と比べ1/2以下に制限されているなら、10級11号
・健側(怪我をしていない側の足関節)と比べ3/4以下に制限されているなら、12級7号

に該当する可能性があります。

また、交通事故の後に治療をして症状固定の段階のところでも骨折した部分の痛みが残存した場合は、神経症状の後遺障害として12級13号または14級9号に該当する可能性があります。

 

 

交通事故での足関節果部骨折のポイント

ポイントを解説する男性のイメージイラストこのように足関節果部骨折のけがは後遺障害が残ってしまう可能性もあるけがです。

したがって、治療中の段階から以下の点に気をつけておくことが大切です。

リハビリをしっかりと行う

足関節果部骨折は、当初は骨折している部分を固定して、負荷がかからないように松葉杖を使用することになりますが、その後は荷重をかけてリハビリを行っていきます。

このときに、リハビリをしっかり行っていなければ、保険会社としても、通院をしていないからもう大丈夫だろうという判断になり、治療の打ち切りへと発展する可能性があります。

したがって、整形外科に定期的に通院して、しっかりと治療を行うことが大切です。

 

症状固定時には可動域検査を行ってもらう

可動域リハビリの結果、可動域の制限が残存してしまう場合には、後遺障害診断書に左右の可動域を測定して記載してもらわなければなりません。

後遺障害診断書に記載のない事項は、自賠責保険としても調査の対象と取り扱ってはくれません。

したがって、症状固定の段階で、足関節の可動域を最終的に測定し直してもらい、その結果を後遺障害診断書に記載してもらいましょう。

なお、可動域には被害者が自分で動かす「自動」と測定する医師や理学療法士の方が動かす「他動」がありますが、原則として他動の値で制限を判断します。

交通事故の手続にはわからないことも多いですから、被害者の方は診断書作成の前に専門家である弁護士にご相談して進めることも検討した方がよいでしょう。

 

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