よくある相談Q&A

保険会社に「過失割合に修正要素がある」と言われました。過失割合の修正要素って何ですか?



裁判のイメージイラスト交通事故の過失割合の修正要素とは、別冊判例タイムズの『民事交通事故訴訟における過失相殺率の認定基準』などの基本過失割合を変更する加算要素や減算要素です。

 

過失の修正要素の必要性

保険会社では、実際に交通事故の裁判例での事故を集積した別冊判例タイムズの『民事交通事故訴訟における過失相殺率の認定基準』(東京地裁民事交通訴訟研究会編)という本を使い、交通事故の当事者間の過失割合を判断しています。

具体的には

1.道路交通法上の優先関係

● 左方車優先
● 広路車優先
● 非停止規制車優先
● 優先道路走行車優先

2.弱者保護

車両よりも歩行者、成人より高齢者、幼児を保護など

などにより基本過失割合が決められています。しかし、事故の一方当事者の酒酔い運転など、交通事故特有の事実などがあるため、基本過失割合を変更しなければいけない場合があります。そこで過失の修正要素を使い基本過失割合を変更します。

 

修正要素の種類

道路標識のイメージ画像修正要素のうち代表的な例として「著しい過失」と「重過失」があります。

どちらも基本過失より程度の重い過失です。

「著しい過失」と通常想定されている程度を超えるような過失のこと、「重過失」とは故意に比肩する重大な過失のことをいいます。

具体的には

1.自動車の場合

(1)「著しい過失」
①脇見運転等の著しい前方不注視(道交法70条)
②著しいハンドル・ブレーキの操作不適切(道交法70条)
③携帯電話等の無線通話装置を通話のため使用、画像を注視しながらの運転(道交法71条5号の5)
④おおむね時速15キロメートル以上30キロメートル未満の速度違反(但し高速道路を除く。)(道交法125条)
⑤酒気帯び運転(道交法65条1項)
(2)「重過失」
①酒酔い運転(道交法65条1項、道交法117条の2第1号)
②居眠り運転
③無免許運転(道交法117条の2の2第1号)
④おおむね時速30キロメートル以上の速度違反(但し、高速道路を除く。)
⑤過労、病気及び薬物の影響その他の理由により正常な運転ができないおそれがある場合(道交法66条)をいいます。

 

2.オートバイ(バイク)の場合

(1)「著しい過失」
● ヘルメットの不着用(道交法71条の4)です。

(2)重過失
但し、普通自動二輪車、大型自動二輪車の高速道路におけるヘルメット不着用

 

3.歩行者の場合

横断歩道のイメージ画像修正要素として「著しい過失」「重過失」はありません

このように、自動車、単車(オートバイ)に「著しい過失」と「重過失」があると認められると原則として、「著しい過失」が10%、「重過失」が20%の基本過失を加算または減算修正します。

交通事故の過失割合の修正要素についてお悩みの方は、専門家である弁護士へ相談するのが一番です。

 

 

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