よくある相談Q&A

事故で死亡した場合の逸失利益の算定方法を教えて下さい。



死亡事故の逸失利益死亡による逸失利益とは、交通事故に遭わず生存していれば、得ることができたであろう利益を損害とするものです。

死亡による逸失利益の算定式は次のとおりです。

基礎収入額 ×(1-生活費控除率)× 就労可能年数に対応するライプニッツ係数

= 死亡による逸失利益


基礎収入額とは?

まず、基礎収入額について説明しますが、今回は、給与所得者の算定方法について説明します。

事業所得者や家事従事者の算定方法については、弊所のホームページ(死亡事故の逸失利益)にて説明しておりますので是非ご覧ください。

 

給与所得者の基礎収入の算定方法は、原則として事故前の現実の収入を基礎として算出することになります。

ここでいう収入の金額は、税金などを控除しないいわゆる税込み金額を基礎とされます。

 

ただ、現実の収入が賃金センサスによる平均賃金より低い場合で、かつ平均賃金が得られる蓋然性が認められる場合には、平均賃金を基礎として算出できる場合もあります。

また、裁判例の中には、将来の昇給も踏まえて基礎収入を算定した事例もあります(大阪地判平3.1.29、広島高判平5.8.31)。

ただ、将来の昇給を考慮してもらうには、勤める会社に定年までの毎年の昇給を定める賃金規定がある場合など、将来の昇給が相当程度に見込めることが必要となります。

 

生活費控除率とは?

次に、生活費控除率についてご説明します。

被害者が不幸にも死亡してしまった場合、被害者の収入はなくなるのですが、他方において被害者が生存していれば生じた生活費は発生しなくなります。

したがって、逸失利益の算定にあたっては、これを控除することになるのです。

生活控除率は、家族関係、性別、年齢に照らして決められています。

区 分 生活費控除率
一家の
支柱
被扶養者が1名の場合 40%
被扶養者が2名以上の場合 30%
女性(主婦・独身・幼児等を含む) 30%
男性(独身・幼児等を含む) 50%
兄弟姉妹が相続人となる場合 事案によるが高くなる傾向
年金生活者 通常より高い(50%~70%)

 

 

就労可能年数とは?

次に、就労可能年数についてです。

就労可能年数は原則として67歳です。

67歳を超える方については、簡易生命表の平均余命の2分の1が就労可能年数となります。

ただ、67歳までの年数が平均余命の2分の1よりも短くなる方は、平均余命の2分の1が就労可能年数となります。

簡易生命表については、こちらをどうぞ。

こうして算出した就労可能年数に対応するライプニッツ係数(中間利息を控除するための係数)に生活費を控除した基礎収入額に乗じることで、死亡による逸失利益を算定することになります。

以上のように、死亡による逸失利益の算定は複雑な計算となるので専門家である弁護士に相談することをお勧めします。

死亡による逸失利益について詳しくはこちらをどうぞ

 

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